藤枝市 S邸
画家のアトリエを内包する
吹き抜けとなった22畳大のアトリエを確保した郊外住宅.
洋画家のアトリエのある住居です。上の写真は東側の正面。光の条件が大きく変わらず、濃い影をつくることのない天空光を期待するため、アトリエは北側に配置しています。
背の高い半円筒形の向かって右側がアトリエです。
三方を緑に囲まれる
茶道の師匠でもある画家夫人のために、茶室がつくられています
自然環境豊かな立地条件の住まいで、お弟子さんや知人をお招きしての茶会を想定し、ちいさな茶室をつくっています。間取りは、ちょっと特殊ですが、茶道の世界ではめずらしくない「本歌取り」。京都の「知る人ぞ知る」或るお茶室の写しを基本としています。
茶室の天井には、他にない特徴があります。古民家の夏障子(簾戸)を並べて、その上に蛍光灯を仕掛け「光天井」としています。
焼津市M邸
円形の車庫が外観の印象を決定づける
ゆとりのある敷地に建つ、若い世帯用の別棟
敷地の北隣(画面の右側欄外)には、中庭(前庭)をはさんで親世帯の瓦葺平屋の日本家屋が建ち、こちらは御夫婦とお子さん3人の住まい。
子世帯の外観上の特徴は、東側(道路側)に張り出す半円形平面の2台用車庫。屋根に葺いた銅板が、時の経過とともに酸化被膜、いわゆる緑青≪ろくしょう≫を表面に纏って、いい味を出し始めています。
上階と、吹抜けを介してつながるリビングダイニング
風が南北に抜ける十分な開口部、風の強い土地柄、冷房要らず。
リビングダイニングの場は、畳1枚分のテーブルが一本足の鉄骨で支えられ、冬はそのまま堀こたつになります。
対面式キッチンのカウンターの中にはテレビがセットされていますが、フリッパー扉を閉じると、中にテレビがあることが分からなくなる仕掛けです。
静岡市葵区南沼上 I邸
吉方の南東に張り出す
「巽(辰巳)張り」とは吉方の南東に張り出すこと
敷地も南東の角地、菊花栽培→コンテスト出品という趣味のある御当主の園芸作業のスペースのある庭を確保しています。
建物は、2階の南東部を一部オーバーハングさせて令嬢室とバルコニーを設け、矩形の基幹部分には寄せ棟の屋根を載せています。
容積の豊かなリビングダイニング
リビングゾーンの北側を通路兼用とし、空間の広がりを確保
さらにこのリビングダイニングのゾーンは吹き抜けとなり、天井の高さ5.4mを確保し、雄大な室内空間を形成しています。吹抜けに面する2階の開放廊下は、反対側が階段の吹抜けとなり、ブリッジのように見える部分があります。